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読書のススメ~やすらぎの住居学 1章住まいのモチーフ~

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年末に本を整理していたら、清家清さんの”やすらぎの住居学””を見つけました。

昭和59年発行なので、今から37年前に書かれた本です。

100の発想が書かれているので、その中から、印象的な言葉を抜き出してみます。

 

今日は第1章、住まいのモチーフから

1 住まいの何を考えるべきか 

家をつくるというのは、ただ部屋をつくることではなく、家族生活の容れ物をつくるということである。

住まいというものはつねづねに維持・管理しなくてはならにものなのである。

家族の生活を包む容れ物である住まいも、日々成長・変化をとげ、日々新しくなっていかなければ壊れてしまうのである。

2 家はミエでつくるものではない

当たり前のことだがわすれてはならない。住まいとは持つこと自体が目的ではなく、そこでどんな生活を営んでいくのかが肝心なのである。

3 鴨長明のように住まう

きわめて基本的でシンプルな住まいでも十分に生きていけるし、またそのほうが知的な生き方であるということである。

4 住まいの原点はテント

まずふつうのテントといものは、寝る場所と携行品を置くだけのスペース、これだけである。 これが人間の生活ミニマムリクワイアメント(最低必需品)なのである。

自分の住まいに本当に必要な広さや間取りの在り方を考えるべきであろう。

5「住む立場」の発想とは

ユーザーとしての発想というのは、住まいをかんがえるときの最も基本的な視点である。 

必要なのは照明器具というハードウェアではなくて、照明というパフォーマンスなのだ。

6生活のにおいがしてこそ住まいとなる

よい家とは、お金をかけるだけではなく、本当に末永く愛着を持って住めるかどうかが決め手なのである。一つ一つの部屋や場所にいるとき、この部屋でそだってきた、私はここを使ってせいかつしてきたのだ、と実感できるもの、そういうものが醸し出す生活のにおいがわれわれにやすらぎをあたえてくれるのである。

7住まいがスラム化する、そのときに

結局家が衰退しスラム化するのは、住んでいる人のモラールの低下につきるといえよう。このモラールとは家族での生活をよりよく営んでいこうとする意志といいかえてもよい。

8 ウサギ小屋は素晴らしい

ウサギ小屋の暮らしは素晴らしいと私は思う。

日本人は時間をうまく使って、狭い空間をつねに有効につかってきた。そういう発想の伝統がある。

ウサギにはできなくても人間にできることは、生活を整理整頓する技術である。

住まいの価値を決めるのは”広さ”ではんく、あなた自身の住まい方である。

 

第1章はこんなところです。

あなたの心にひびく言葉はありましたか?

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